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J.leagueで知っておきたい基礎知識⑤【ダービーマッチ】

たもさん。

「Jリーグのダービーマッチ」ってなに?

ダービーマッチとは?

ダービーマッチ」とは、同じ地域に本拠地を置くサッカーチーム間の試合で、その起源はイングランド中部にある工業都市、ダービー(City of Derby)に由来すると言われています。

この記事では、Jリーグにおけるダービーマッチの起源、歴史、そしてダービーマッチの数々を紹介していきます。

ダービーマッチは、チームのプライド、ファン・サポーターの情熱、そして地域の誇りが交錯するスペシャルな舞台です。その全てが凝縮され、一層熱く、一層深いドラマを生み出します。

この記事を通じて、ダービーマッチの本質と魅力を再発見し、これからの試合観戦がさらに楽しくなることを願っています。さあ、一緒にダービーマッチの世界へ踏み込んでみましょう。

ダービーマッチの歴史

Jリーグ最初のダービーマッチ

1993年のJリーグ開幕時、同じ都道府県に本拠地を置くクラブ同士の最初のダービーマッチは、「横浜マリノス」と「横浜フリューゲルス」による「横浜ダービー」でした。

「横浜ダービー」は「横浜フリューゲルス」がスポンサー企業の撤退により、「横浜F・マリノス」に吸収合併されて消滅しました。1998年まで「横浜マリノス」と「横浜フリューゲルス」の2チームが、同じホームスタジアム(当時 三ツ沢総合公園球技場)を使用していました。

Jリーグにおける記念すべき最初のダービーマッチは、1993年6月12日に三ツ沢で行われたJリーグサントリーシリーズ  第9節「横浜マリノス vs. 横浜フリューゲルス」です。

「横浜ダービー」は、Jリーグで18回対戦していますが、1試合も引分けがないという熱戦の歴史でした。なお1995年5月10日の試合は0-0でしたが、PK戦の末、横浜フリューゲルスが勝利しています。

リーグ戦では横浜マリノスが「10勝8敗」とリードしてますが、ナビスコカップの対戦を含めると「10勝10敗」とまったくの五分の対戦成となっています。

横浜マリノス (10勝 0分 10敗) 横浜フリューゲルス
※ナビスコカップで対戦を含む

2023年現在「横浜ダービー」は、「横浜F・マリノス」と「横浜FC」(「YSCC横浜」)との対戦の名称となっています。

2006シーズンに横浜FCがクラブ史上初となるJ1に昇格。そして、新たな「横浜ダービー」が誕生しました。それは2007年3月10日、J1リーグの第2節で行われた「横浜F・マリノス vs 横浜FC」。

復活した横浜ダービーは、横浜FCが横浜F・マリノスに勝利し、新たなダービーマッチとしての歴史が刻まれました。

横浜F・マリノス (7勝 1分 2敗) 横浜FC
※ナビスコカップで対戦を含む

ダービーマッチの変遷


1993年のJリーグ開幕時には、「横浜ダービー」しか存在していましたが、毎シーズン新たなチームが参入する中で、市町村、都道府県、隣県地域など、さまざまな意味合いを持つ新たなダービーマッチが生まれ続けています。

特に注目すべきは、埼玉県さいたま市に本拠地を置く「浦和レッズ」と「大宮アルディージャ」による「さいたまダービー」です。これはJリーグで唯一、同一自治体に本拠地を置くチーム同士のダービーマッチ。しかし2017年に大宮がJ2に降格して以降、「さいたまダービー」は行われていません。

浦和レッズ (19勝 7分 9敗) 大宮アルディージャ
※ナビスコカップ、天皇杯で対戦を含む

2011年6月11日に行われた「さいたまダービー」は、大宮のホームスタジアム「NACK5スタジアム大宮」で初めて開催され、まさにダービーマッチの醍醐味が凝縮された熱戦となりました。

大宮がラファエルと深谷友基のゴールで2点先制したものの、浦和がエジミウソンと原口元気のゴールで追いつく展開に。この試合は、さいたま市を二分するライバルチーム間の熱戦となり、そのドラマチックな試合となりました。

出典:Jリーグ公式チャンネル

主なダービーマッチ

静岡ダービー

2022年までは「清水エスパルス」と「ジュビロ磐田」による2チームによるダービーでした。しかし、「藤枝MYFC」がJ2に昇格したため、今季は3チームによる対戦となり「三国決戦」とも呼称されています。

大阪ダービー

「ガンバ大阪」と「セレッソ大阪」によるダービーマッチ。1995年にセレッソ大阪がJ1に昇格して以降、J屈指の人気カードに。チケットが完売する試合もあり大きな観客動員数を誇っている。

多摩川クラシコ

2000年、J1昇格した「FC東京」と「川崎フロンターレ」によるダービーマッチ。2007シーズンより、多摩川を挟んで対峙する両クラブより「多摩川クラシコ」と命名された。

千葉ダービー

「柏レイソル」と「ジェフユナイテッド千葉」によるダービーマッチ。千葉県内同士の対戦で、近年はリーグが異なるシーズンが多く対戦が少ない。プレシーズンマッチの「ちばぎんカップ」が有名う。

北関東ダービー

「水戸ホーリーホック」と「ザスパクサツ群馬」と「栃木SC」。2005年「ザスパク草津」がJ2昇格したことにより「水戸ホーリーホック」。2009年以降は、「栃木SC」がJ2に昇格したため、三つどもえによるダービーマッチとなった。

ダービーマッチならでは名勝負

静岡ダービー(1999 Jリーグチャンピオンシップ 第2戦)

1999年12月11日に行われた「静岡ダービー」は、Jリーグチャンピオンシップの第2戦として、日本平スタジアムで開催されました。その壮絶な展開からJリーグ史に名を刻むベストマッチとなりました。

第1戦はジュビロ磐田が2-1、第2戦は清水エスパルスが2-1で勝利して、2戦合計で3-3のタイスコアとなり、PK戦へもつれ込みました。激闘の末、ジュビロ磐田が2度目となるリーグ優勝を決めました。

出典:Jリーグ公式チャンネル

多摩川クラシコ(2006 J1リーグ 第30節)

2006年11月11日に行われた「FC東京」と「川崎フロンターレ」の試合は、その激闘から「多摩川クラシコ」という呼称となるきっかけとなる一戦ともなりました。

川崎フロンターレが先制し、前半だけで3ゴールを決めて試合を優位に進めました。しかし、後半に入るとFC東京が反撃に。51分に戸田光洋、83分に平山相太、そして宮沢正史がゴールを決めて4-4の同点に追いつきます。

そして試合終了間際、今野泰幸が決勝ゴールを決めるというドラマチックな展開となりました。多摩川挟んで本拠地とする両クラブのライバル関係がさらに高まり、翌2007年から両チームの対戦を「多摩川クラシコ」と命名することとなったのです。

出典:Jリーグ公式チャンネル

大阪ダービー(2014 J1リーグ 第7節)

2014年4月12日にヤンマースタジアム長居で行われた「セレッソ大阪vsガンバ大阪」による「大阪ダービー」は、過去最高となる「42,723人」を集めるとい熱いダービーマッチでした。

2シーズンぶりに復活した大阪ダービーは、セレッソ大阪に新加入したウルグアイ代表のフォルランが、J初ゴールを含む2ゴール。対するガンバ大阪は、阿部浩之が2ゴールを決めるという互いに譲らない展開になりました。

2シーズンぶりに復活した大阪ダービーは、両チームのファン・サポーターにとって、期待感が高まる中で行われました。特に注目は、セレッソ大阪に新加入したウルグアイ代表のフォルランの。彼はこの試合でJリーグ初ゴールを含む2ゴールを決め、そのワールドクラスぶりを示しました。

一方、ガンバ大阪は、阿部浩之が2ゴールを決めるなど、互いに譲らない展開となりました。大阪ダービーは、毎回盛り上がりを見せおり、これからもJリーグの歴史に刻まれていくことでしょう。

出典:Jリーグ公式チャンネル

その他のダービーマッチ

神奈川ダービー

「横浜F・マリノス」vs「川崎フロンターレ」vs「横浜FC」vs「湘南ベルマーレ」(「YSCC横浜」)※同じ神奈川県内に本拠地があるチームでの対戦

東京ダービー

「FC東京」vs「東京ヴェルディ」※同じ本拠地と同じホームスタジアム

東京クラシック

「東京ヴェルディ」vs「FC町田ゼルビア」※本拠地が東京都同士での対戦

みちのくダービー

「ベガルタ仙台」vs「モンテディオ山形」※隣接する県同士での対戦

福岡ダービー

「アビスパ福岡」vs「ギラヴァンツ北九州」※福岡県内同士の対戦

信州ダービー

「松本山雅FC」vs「AC長野パルセイロ」※長野県内同士の対戦

生駒山ダービー

「FC大阪」vs「奈良クラブ」※生駒山を挟んだ大阪府と奈良県が本拠地チーム同士

Q&A

Q:ダービーマッチとは何ですか?

A:ダービーマッチは、同一地域、隣県同士のチームが対戦する試合で、その特別な意味と魅力があります。地域の誇りをかけた戦いであり、長年にわたるライバル関係が織りなすドラマがあるため、ファン・サポーターにとって特別な試合となっています。

Q:日本のダービーマッチの起源は何ですか?

A:Jリーグの開幕とともに、日本でのダービーマッチが始まりました。その後、リーグが拡大するにつれて、新たな地域から多くのチームが参入し、数々のダービーマッチが生まれました。これらの試合は、地域のファン・サポーターたちによって盛り上げられ、日本のサッカーシーンに新たな熱気と興奮をもたらしています。

Q:Jリーグで注目されるダービーマッチは何ですか?

A:「横浜ダービー」(横浜F・マリノス vs 横浜FC)「大阪ダービー」(ガンバ大阪 vs セレッソ大阪)「多摩川クラシコ」(FC東京 vs 川崎フロンターレ)は、J1リーグで注目される試合です。

Q:Jリーグが開幕する前にダービーマッチはありましたか?

アマチュアの日本リーグ(JSL)時代には、「天竜川決戦」という名の試合が存在しました。

これは、磐田市をホームとするジュビロの前身である「ヤマハ発動機」と、浜松市を本拠地とし、現在でもHonda FCとしてJFLに参戦している「本田技研サッカー部」の対戦を指しています。この名称は、両クラブの本拠地を流れる天竜川から名づけられたものです。

Q:消滅したダービーマッチはありますか?

「川崎ダービー」は、かつて存在した日本のダービーマッチで、Jリーグに加盟する「川崎フロンターレ」と「ヴェルディ川崎」(現在は東京ヴェルディ)が対戦。

しかし、2000年にヴェルディ川崎が、神奈川県川崎市から東京都へホームタウンを移したことで、このダービーマッチは消滅しました。

現在の「横浜ダービー」は、横浜市を本拠地とする「横浜F・マリノス」と「横浜FC」の対戦を指します。このダービーは、元々「横浜フリューゲルス」と「横浜マリノス」の対戦の名称でしたが、1998年にフリューゲルスがマリノスと合併したため、消滅しました。

その後、2007年に「横浜FC」がJリーグに昇格し、「横浜F・マリノス」との対戦が実現。これにより新たな「横浜ダービー」が誕生しています。

TAMOSAN

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