天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会 準決勝
@カシマサッカースタジアム⚽
2022年10月5日水曜「カシマサッカースタジアム」で行われた「天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会」準決勝 第1試合の「ヴァンフォーレ甲府 vs.鹿島アントラーズ」を現地観戦🏆
冷たい雨が降り注ぐ中、都内から現地を目指しました。何せ平日の17時30分のキックオフ予定は有り得ない試合日程。主催者側としては例年通り準決勝を2試合縦積みに開催したいようですが、今大会は火曜、水曜に分けての開催とかを考えて欲しかった。それなら準決勝を2試合観戦することも可能だというに…😢
とにかもくにもクラブ史上初となる準決勝進出を果たした「ヴァンフォーレ甲府」。ここまで「北海道コンサドーレ札幌」「サガン鳥栖」「アビスパ福岡」とJ1の3チームを撃破してのベスト4進出はお見事👏
地元・小瀬での天皇杯準決勝を開催されるのを楽しみしていたファン、サポーターは多かったと思いますが、準決勝から導入されるVAR(ビデオアシスタントレフェリー)の実績がないため開催が出来ないという事情があったようで、アウェイの地・カシマでの準決勝となってしまいました🏟
そしてホームのカシマスタジアムで待ち受けるのは、天皇杯優勝5回(J最多)を誇る「鹿島アントラーズ」。2016年以来、国内タイトルを逃している鹿島にとっては。今シーズン唯一残された国内タイトル獲得の可能性を残すためにも負けられない一戦となりました🏆
この日の関東地方は、時おり強くなる冷たい雨が降り注ぐ中、決勝進出を懸けた試合は、平日の夕方「17時33分」という時刻にホイッスルが鳴らされました☔
ヴァンフォーレ甲府 vs. 鹿島アントラーズ
⚽ヴァンフォーレ甲府 1-0 鹿島アントラーズ
🗾カシマサッカースタジアム
🎫8,965人
甲府:宮崎 純真(37分)
【甲府】新たな歴史の扉が開いた
「ヴァンフォーレ甲府」はクラブ史上初となる天皇杯準決勝まで進出。しかしJ2は9月以降の6試合でなんと全敗。勝ち点を8月6日のFC琉球戦以来およそ3ヶ月間、リーグでは勝利することが出来ていません。
しかしながら、苦戦するリーグの合間をぬって戦った天皇杯では、J1の3チーム(札幌、鳥栖、福岡)を破っての準決勝進出。それに反してJ2での順位はズルズル下げ続け18位とJ3への降格ラインが見えてきてしまっています。(10月5日時点)
6連敗を喫したリーグでの「栃木SC」戦から中3日で迎えた天皇杯準決勝。しかも相手はJ最多となる優勝回数を誇るJ1の「鹿島アントラーズ」。誰もが想像しずらい、またとない最高の「下剋上」チャンスを得た「ヴァンフォーレ甲府」だったのでした。
試合序盤から圧倒的に攻め込まることを想定して5バックで対抗する甲府。「5ー4ー1」の守備陣形で鹿島の攻撃を待ち構えてました。
何度も訪れるピンチも鹿島のシュートミスにも助けられゴールを許さない。そんな中、センターバックの「浦上仁騎」のロングフィードを「宮崎純真」が「関川郁万」の背中をとって抜け出すことに成功します。
宮崎はキーパーの「クォン スンテ」を交わして、落ち着いてゴールに流し込み、待望の先制点を奪いました。甲府の歴史を塗り替える1ページ目をアウェイの地で書き上げたのでした。
雨が強く降る中、都内から東関東自動車道を走らせてカシマまで行った甲斐がありました。アウェイの地での甲府の先制ゴールは、現地に駆け付けた甲府のサポーター(応援バスツアーで約200名)を大いに盛り上げることにもなりました。もちろんこの試合のゴール裏は声出し応援席です。
試合終了、ピッチに倒れこむ両チームの選手たち。ともに過密日程、そのわずかのコンディションの差、そして天皇杯を勝ち上がるのだという気持ちが上回ったことが勝負の分かれ目となった試合でした。準決勝で鹿島を破った甲府はクラブ史上初となる決勝進出を決めました。
【鹿島】迷走から抜け出せない状況に…
終わってみればなんですが、序盤での決定機を1本でも決めていれば鹿島が勝てた試合に思えました。鹿島の選手は、ずっとイライラしながらプレーしていました。中3日での開催、冷たい雨、試合序盤のレフェリーの機器トラブルなどと、目の前の「サッカーに集中出来ていない」といった雰囲気でのサッカーをしていました。
今シーズンの鹿島は、リーグで優勝争いに絡めない、ホームでなかなか勝てないというよりも、パスが通らない、シュートが決まらない、狙ったところにボールが蹴れない、思う通りのサッカーが出来ないという選手たちのフラストレーションが溜まった試合が多く見受けられました。
2016年を最後に国内タイトルを獲得出来てないので、強豪、名門、常勝といったキーワードは過去の話なんです。リーグではここ5シーズンでの優勝チームは、川崎フロンターレ(2017,2018,2022,2021)と横浜F・マリノス(2019)だけです。
川崎とF・マリノスを上回ることが出来てない鹿島を含めたすべてのチームは、チャレンジ精神で対戦相手と戦わねばならないと思うのですが…まさに「盛者必衰の理をあらわす」という状況の鹿島。
かつて栄華を誇っていた平家が滅びたうように、今のままの鹿島では「J2沼」への凋落も危惧される今シーズンの戦いだったように見受けられました。
敗退が決まった後、ホームのサポーターに挨拶に行く選手、そして岩政監督。声出し応援ということもあり、もちろんブーイングの嵐。そして激しく言い争うことに。とても残念な光景ですが、致し方ありません。バックスタンドで準決勝敗退のショックからから小学生が号泣してました。
試合後の監督会見で、岩政監督は「クラブ史に残る大失態だと思う」と語りました。この言葉、自分に言い聞かせている?選手たちに?ファン・サポーターに?親会社に?ジーコに?個人的にはとても虚しいコメントに聞こえてしまいました。
プレシーズンの「いばらきサッカーフェスティバル」で「水戸ホーリーホック」に初めて敗れた時点で、既に「クラブ史に残る大失態」です。
新たな鹿島を創り上げていくのかと思っていたのですが、電撃的な監督交代。その後、シーズン終盤になってもなお「クラブ史に残る大失態」を演じ続ける名門チーム、すっかり迷走しています。
決勝の相手はサンフレッチェ広島
クラブ史上初となる決勝進出を果たした「ヴァンフォーレ甲府」。対するは準決勝で粘る「京都サンガFC」を破った「サンフレッチェ広島」。ともに勝てば初優勝となる天皇杯決勝🏆
とても楽しみな対戦カードとなったのですが、とても残念なのが「元日決戦」でも「国立競技場」でもないことなんですよね。その影響からなのかチケット、ぜんぜん売れてないようです😢
2014年度に開催された第94回大会以来となる「日産スタジアム」での天皇杯決勝。前回の日産スタジアムで行われた天皇杯決勝もJ1の「ガンバ大阪」とJ2の「モンテディオ山形」が対戦しています。
8大会ぶり2度目となる日産スタジアムでの開催、そして「J1vsJ2」での天皇杯決勝を見逃してはなりませんぞ!!
⏲2022年10月16日(日)14:00KO
⚽サンフレッチェ広島 vs. ヴァンフォーレ甲府