【天皇杯2回戦】大学生たちのジャイアントキリングへの挑戦

天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会 2回戦

2023年6月7日水曜「三協フロンテア柏スタジアム」で行われた「天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会」の2回戦「柏レイソル vs 山梨学院PEGASUS」を現地で観戦してきました🏆

今シーズンの「柏レイソル」は、開幕から（というか昨シーズン終盤から）苦戦が続く中、長年監督を務めていたネルシーニョ監督と決別。5月17日にヘッドコーチの井原正巳を監督に昇格させるも、いまだ公式戦での勝利なしと模索が続いています。

4日前の6月3日に同じスタジアムで行われた北海道コンサドーレ札幌戦は、壮絶な打ち合いとなり、試合終了間際に逆転ゴールを決められるというショッキングな敗戦。

そんな中に迎える天皇杯の2回戦の相手は山梨県代表の「山梨学院大学PEGASUS」。山梨学院大学PEGUSUSは、関東大学リーグの2部で戦う山梨学院大学のセカンドチームで、山梨県リーグを舞台に戦っています。

6月6日時点で山梨県リーグでは4戦4勝で、得点32失点1という驚異的な強さ。5月21日行われた1回戦では関東1部のTonan前橋に3-4で逆転勝利するという勢いを持って、柏レイソルとの2回戦に挑みました。

柏レイソル vs 山梨学院PEGASUS

前半終了：柏レイソル (4-0) 山梨学院大学PEGUSUS

柏レイソルは4日前のショッキングな敗戦となったリーグ戦から土屋巧以外の11選手を入れ替え、若手主体でこの試合に臨みました。そんな中迎えた2回戦は、前半だけで4ゴールと山梨学院大学PEGUSUSを圧倒。見事3回戦進出を決めました。

勝利した柏レイソルで特に躍動していたのは、中盤に起用された中村慶太と左サイドに入った升掛友護。今シーズンの中村は、リーグ戦2試合とルヴァンカップ4試合しか出場しておらず、5月24日のルヴァンカップ以来となるスタメンでした。中村は攻撃のキーマンとして、テンポよくボールをさばき、効果的なスルーパスを入れ続けていました。

出場機会に恵まれてない升掛も天皇杯で本来のプレーを発揮する機会を得ました。左サイドでボールを引き出し、ペナルティエリアへ侵入し、効果的なクロスボールを何度も供給。

36分には自ら得たPKを落ち着いて決めて、今シーズン初ゴール。前半だけで3-1とリードを広げました。対峙した山梨学院大PEGASUSの藤田夏寿丸は、升掛とのマッチアップに手を焼くことに。

柏レイソルは、中村、真家、升掛、真家がゴールを決め前半だけで4-0。山梨学院大PEGASUSは、開始早々の失点が大きく響き、試合を厳しいものにしてしまいました。ようやく39分に初シュートしたものの、反撃のきっかけも作れずに前半を終えることになりました。

試合終了：柏レイソル (7-1) 山梨学院大学PEGUSUS

前半で4失点を喫し、大幅なプラン変更を余儀なくされた山梨学院大PEGASUSの大場健史監督。３バックの神林翼に代えて前線に松原綾成を投入し、3バックから4バックにして後半を迎えました。

しかし49分、自陣深い位置でのパス回しからキーパーへのバックパスで致命的なミスが出てしまいます。それを見逃さなかった落合陸にゴールを決められ5-0。さらに59分には真家がハットトリックを達成して、6点のリードを奪う柏レイソル。

山梨学院大PEGASUSは、試合の序盤と後半立ち上がりという時間帯での失点が大きな痛手となりました。樋口陸などを投入し、何とか反撃の糸口を見つけようとしましたが、80分に松原綾成がようやくゴールを奪うものの、試合結果は圧倒的な7-1という大差での敗戦となりました。

天皇杯名物の「ジャイアントキリング」を狙った山梨学院大PEGASUSでしたが、出場欲に飢えた柏レイソルの選手たちのモチベーションに圧倒されてしまいました。

柏レイソルは、後半途中から入った山田 康太や熊澤 和希は、創造力あるパスを出し、オウイエ ウイリアムは荒削りながらも前線で力強いプレーを披露。

山梨学院大PEGASUSを圧倒した柏レイソルが3回戦進出を決めました。次戦は、7月12日に鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで行われるJ2の徳島ヴォルティスとの試合となります。