第103回天皇杯 2回戦進出チーム紹介②

今年もサッカー日本一を決める「第103回 天皇杯全日本サッカー選手権大会」が5月20日より開幕しています。Jリーグの各クラブだけでなく、全国各地のアマチュアのサッカークラブも参加するこの大会は、地域のプライドをかけた熱戦が繰り広げられます。

この記事では天皇杯1回戦を突破して、2回戦に進出したアマチュアクラブを紹介します。それぞれのストーリーや選手たちなどを紹介したいと思います。Jリーグクラブに負けない情熱と才能を持つ彼らの活動に、きっと新たな魅力を感じることでしょう。

目次

BTOP北海道

クラブの概要と歴史

BTOP北海道」(ビートップほっかいどう)は、北海道夕張郡栗山町を本拠地とする社会人サッカークラブチームです。

1998年に北海道サッカーリーグのアンフィニ札幌が廃部となり札幌サンクFCが創設。後に所属選手が中心となりサンクFCくりやまを創設。2004年に栗山町へ移転、チーム名をサンクFCくりやまに改称。2009年からは地域スポーツクラブを立ち上げ、総合型地域スポーツクラブとして活動を行っています。

2019年より道央・道北ブロックリーグに所属し、2021年道央・道北ブロックリーグを制し、1998年以来となる16年ぶりに北海道リーグに昇格。2022年1月、トップチームを株式会社BTOPに移管すると共に「BTOPサンクくりやま」へ名称変更し、Jリーグ加盟を目指すと発表し、柏レイソルなどに所属した「矢野哲也」が社長が就任。

2022年の北海道サッカーリーグで、BTOP北海道は11勝3分の無敗での初優勝。また「第58回全国社会人サッカー選手権大会」では北海道勢24年ぶりの決勝進出を果たしたものの、ブリオベッカ浦安にPK戦の末に敗れ、惜しくも準優勝に終わりました

そして2022年11月に開催された「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2022」では1次ラウンドで1勝もすることが出来ず、JFL昇格とは至りませんでした。

そして2023年、新たなスタートとして、チーム名を「BTOP北海道」に変更。「北海道で第2のJリーグチームを」、「最短、最速でJ1リーグを目指す」という大いなる挑戦が始まっています。

選手・監督紹介

北海道札幌市出身の「本塚 聖也」(もとずか としや)は、コンサドーレ札幌の育成組織で育った選手です。彼は2020年に金沢星稜大学からJ2のツエーゲン金沢に入団し、在籍2シーズンで36試合に出場し1ゴールを記録しています。

2022年よりBTOPサンクくりやまに移籍。2023年は北海道リーグで9ゴールを決め、チームのリーグ優勝に貢献。第103回天皇杯の1回戦の山形大学医学部戦でも先制ゴールを決めています。

注目すべき選手には「阿部 遼海」(あべりょうか)。北海高校と仙台大学を経て、2023シーズンからBTOP北海道に加入。彼は5月14日の北海道リーグの開幕戦でなんと6ゴールと彼の活躍に注目が集まっている大卒ルーキーです。

2023年に監督に就任した「磯部 和彦」は、ヴェルディの育成組織出身の元選手でゴールキーパーとしてプレーしていました。2022年には中国リーグのFC徳島の監督に就任。リーグ優勝し全国地域チャンピオンズリーグに出場に導いています。

主な獲得タイトル

道央・道北ブロックリーグ 優勝:1回(2021)
全国社会人サッカー選手権大会 準優勝:1回(2022)

1回戦 vs. 山形大学医学部

出典:JFATV

2回戦 vs. 湘南ベルマーレ

2回戦の対戦相手は、J1の「湘南ベルマーレ」。天皇杯は優勝1回(1994)。その前身である「フジタ業サッカー部」時代は優勝2回(1977,1979)準優勝4回しています。

6シーズン連続でJ1リーグを戦っている相手にどんな戦いを見せてくれるのか楽しみです。

6月7日
19:00KO
湘南ベルマーレ(J1)vsBTOP北海道レモンガススタジアム平塚

栃木シティFC

クラブの概要と歴史

栃木シティフットボールクラブ」(とちぎシティフットボールクラブ)は、栃木県栃木市を本拠地にしており、Jリーグ入りを目指しています。旧チーム名は栃木ウーヴァフットボールクラブ。

1947年に日立製作所栃木事業所の実業団チームとして日立栃木サッカー部が創設されました。その後、ジュニアチームを運営していたウーヴァスポーツクラブと統合し、2006年に日立栃木ウーヴァスポーツクラブに変更。

チーム名の「ウーヴァ(UVA)」というチーム名はポルトガル語でブドウを意味し、旧・大平町の特産品であるブドウに由来しています。

栃木ウーヴァFCは、2010年から2017年を8シーズンにわたり、JFLの舞台で戦っていましたが、2017年に最下位となり関東1部リーグへ降格。2018年には関東1部リーグで優勝しましたが、「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018」ではグループステージ敗退し、1年でのJFL復帰とはなりませんでした。

その後、2018年12月にチーム名を「栃木シティフットボールクラブ」に変更し、運営法人も「株式会社THE TOCHIGI CITY UNITED」に変更。

2019年には「鄭容臺」新監督がシーズン途中で契約解除となり、戦略統括責任者 (CSO) の「岸野靖之」が監督兼任することに。関東1部リーグは3位で終了しました。

2020年は新たな監督として奈良クラブなどで監督経験のある「中村敦」を迎え、関東1部リーグを優勝。しかし「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2020」では決勝ラウンドで3位に終わり、JFL昇格は逃しました。

2021年3月にはクラブが所有する新スタジアム「CITY FOOTBALL STATION」が完成しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により有観客試合は主催11試合中3試合の開催でした。なお関東1部リーグは4位に終わりました。

2022年は関東1部リーグを優勝して「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2022」出場を決めるものの、決勝ラウンドでブリオベッカ浦安に敗れ、またもJFL昇格とはなりませんでした。

2023年は関東1部リーグを第6節終了時点で22という圧倒的なゴール数で2位につけ、好調なシーズンスタートを切ってます。

天皇杯1回戦ではJFLのマルヤス岡崎に延長戦まで持ち込まれる苦しい試合でしたが、延長戦で3ゴールを決め4-1で勝利して2回戦進出を決めました。

選手・監督紹介

関東1部リーグの第6節終了時点で得点ランクトップの「表原 玄太」(おもてはら げんた)は7ゴール。「戸島 章」(としま あきら)は4ゴールと得点を量産中。

さらに「田中 パウロ淳一」(たなか パウロじゅんいち)は、リーグトップとなる5アシストを記録するなど、Jリーグでの経験がある選手たちを中心に圧倒的な攻撃力を見せつけています。

また「ヘニキ」はブラジル出身の屈強な選手で、FC岐阜などで活躍。日本でのプレーは9シーズン目を迎えており、天皇杯1回戦でも先制ゴールを決めてます。

主な獲得タイトル

関東サッカーリーグ1部:3回(2018,2020,2022)
栃木県社会人サッカーリーグ1部:10回(1967, 1968, 1971, 1973, 1974, 1976, 1980, 1983, 1999, 2002)
※日立栃木SC時代

1回戦 vs. FCマルヤス岡崎

出典:JFATV

2回戦 vs. 川崎フロンターレ

2回戦の対戦相手は、J1リーグを4回、J2リーグを2回優勝している「川崎フロンターレ」です。川崎は天皇杯でも優勝1回(2020)準優勝1回(2016)している強豪チーム。

栃木シティFCがどんな攻撃的なサッカーで挑むのか、見逃せない対戦カードになりました。

6月7日
19:00KO
川崎フロンターレ(J1)vs栃木シティFC等々力陸上競技場

なお、この注目試合、スカパー!で放送/配信カードが決定いたしました!!

6月7日(水) 後6:50~<生中継
川崎フロンターレ×栃木シティFC @スカチャン6(Ch.586)/SPOOX/番組配信

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