いばらきサッカーフェスティバル2022
プレシーズンマッチ観戦記@カシマ⚽
冷たい雨、そして大雪予報の日曜日の昼下り、自身初となる「いばらきサッカーフェスティバル2022」の現地観戦。茨城県に本拠地を置く「鹿島アントラーズ」と「水戸ホーリーホック」によるプレシーズンマッチ⚽2005年に開催して今回が「第18回大会」。
悪天候により中止となった2014年の「第9回」と新型コロナウイルス拡大の影響で中止となった2021年の「第17回」を除く、15回にわたる対戦成績は 鹿島の「14勝1分」と圧倒的な戦績でした😲
1993年に開幕したJリーグの「オリジナル10」であり、一度もJ2降格がない名門「鹿島アントラーズ」と、1994年のクラブ創設以来 一度もJ1に昇格したことがない「水戸ホーリーホック」とで行われる北関東最大のダービーマッチである「いばらきサッカーフェスティバル2022」。
とは言え、ここまで圧倒的な数字になっていたといは驚きです。そして この歴史が大きく変わる瞬間を目に焼き付けることが出来ました‼
鹿島アントラーズ vs. 水戸ホーリーホック
⚽鹿島アントラーズ 0-1 水戸ホーリーホック
🗾カシマサッカースタジアム
水戸:木下康介(53分)
日本政府による新型コロナウイルス対策である外国人の新規入国の停止措置の影響を受け、鹿島は「レネ ヴァイラー」新監督が来日出来ていない状況でのキャンプ、プレシーズンマッチ、そして開幕を迎えます。そしてこの試合は新コーチの「岩政大樹」コーチが指揮を執るという状況でした。
その鹿島は2年半ぶりの古巣に復帰した「鈴木優磨」がキャプテンマークを巻いて気合十分での先発出場。「エヴェラウド」と強力な2トップを組みました。鳥栖から新加入の「樋口雄太」は中盤で大きな役割を持ってのスタメン。開幕に向けてどんな仕上がりになっているのか注目でした。
対する水戸は例年以上に選手が大幅に入れ替わりました。「秋葉忠宏」監督は多くの新加入選手を先発で起用。「木下康介」「曽根田穣」「椿直起」「前田椋介」「楠本卓海」5選手が名を連ねました。かつては「田中マルクス闘莉王」「塩谷司」、そして最近では「前田大然」と、水戸での活躍をきっかけにしてJ1クラブ、そして日本代表へと羽ばたいている選手を輩出しています。「ここで結果を残すぞ」と強い決意している多くの選手が集まっている水戸の戦いぶりも楽しみです。
鈴木優磨のPK失敗
鹿島にとって最大の敗因は「鈴木優磨」が決められなかったPKでした。ベルギーリーグ・シントロイデンでの経験を経て、古巣の鹿島に復帰した「鈴木優磨」。チームのレジェンドである「小笠原満男」がつけていた背番号「40」、そしてキャプテンマークを付けて臨んだ水戸とのプレシーズンマッチでしたが、気合が空回り気味だったように見えました。
27分に「樋口雄太」がドリブル突破を試みるとペナルティエリア内で「前田椋介」に倒されPKを獲得します。先制点のチャンスでのキッカーは「鈴木優磨」。しかしこれを水戸のキーパー「中山開帆」に止められてしまいました。
鹿島は後半からキーパーを「クォン スンテ」から「沖 悠哉」に交代。後半開始直後に訪れたピンチは何とか逃れましたが、その後もゴール前に押し込まれる時間が続き、ついに53分 水戸の新戦力「木下康介」にゴールを許してしまいます。
リードされた後に交代で入った「三竿 健斗」は、機能しないチームにイライラを爆発させていました。どう攻める、どう守るがチームで共有出来ていない様子でした。81分に新たに背番号10を付けた「荒木遼太郎」がボレーシュートで狙うもポストに嫌われてしまいます。鹿島の強さは内容は悪くても試合には勝つという印象があったのですが、この試合は試合も内容も負けてしまいました。
チームを勝たせるために、復権させるために欧州から戻ってきた「鈴木優磨」。復帰後の初ゴールとなるはずだったPKを決めていれば、内容も結果は違っていたかもしれません。水戸に歴史的勝利を献上したこの試合結果をどう捉えるのか。王者・川崎フロンターレとの開幕戦、岩政大樹監督代行はいきなりの試練を迎えることになりました。
木下康介が決めた歴史的なゴール
この日の水戸の選手たちは開始直後から闘っていました。格上相手に恐れずにハードワークをし続ける姿。秋葉監督に鍛え上げられた新チームはここで結果を残すんだという強い決意が感じられました。
横浜FC ユースからJクラブを経由せずに欧州挑戦をして、昨シーズンに「浦和レッズ」に加入した「木下康介」。そして今シーズン水戸に決意の完全移籍での加入。プレシーズンマッチとはいえ、強豪・鹿島との対決に燃える男の熱い魂を感じました。190センチの長身を生かしたゴール前での競り合い、身体を張ったポストプレーと攻撃のターゲット役としてピッチで躍動していました。
「テゲバジャーロ宮崎」から新加入の「前田椋介」が蹴るコーナーキックからデザインされたプレーで鹿島ゴールを何度も脅かしていた「木下康介」。今シーズンの水戸のセットプレーに期待が高まります。そしてディフェンス陣では「レノファ山口」から加入した「楠本卓海」が奮闘していました。
屈強な「鈴木優磨」と「エヴェラウド」の2トップに対して、強く激しく恐れずに圧力をかけ続けました。センターバックを組んだ「鈴木喜丈」とともに無失点に貢献。水戸は「いばらきサッカーフェスティバル」での16度目の対戦で歴史的な初勝利を手にしたのでした。