遠藤航選手は、日本代表として、そしてドイツ ブンデスリーガのシュトゥットガルトのキャプテンとして、国内外での活躍する選手として知られています。強度の高いデュエル能力やピッチ上でのリーダーシップは、多くのファンやサッカー関係者から高く評価されています。
2023年夏、彼のキャリアに大きな転機が訪れました。それは、イングランド プレミアリーグの名門クラブ、リヴァプールへの移籍です。シュトゥットガルトの選手としてブンデスリーガの開幕を控えていた直前、電撃的な移籍が実現しました。
日本代表の新キャプテンとしての彼のリヴァプールでの活躍は、彼の能力を世界に示す絶好のチャンスとなります。リヴァプールのホームスタジアム、アンフィールドでの彼の活躍が期待されています。
遠藤航選手のこれまでの軌跡を振り返ると、彼の圧倒的な努力や決して諦めないサッカーへの情熱が、彼の成功の要因であることが伺えます。彼は日本代表として、そしてリヴァプールという新たな環境での挑戦を恐れず、さらなる成功を追求しています。
遠藤 航 ヒストリー
プロフィール/主な出場記録
プロ入り前
遠藤航選手のサッカー人生は、小学1年生の時に始まりました。しかし、彼のサッカーキャリアは順風満帆ではありませんでした。小学5年と6年時、横浜F・マリノスのプライマリーセレクションに落選。さらに、中学進学前の横浜F・マリノスのジュニアユースのセレクションでも落選しました。これにより、彼は地元の横浜市立南戸塚中学校でサッカーを続けることとなりました。
南戸塚中学時代、彼のチームは神奈川県大会でベスト8に一度進出するものの、大きな実績を上げることはできませんでした。しかし、中学2年生の時に湘南ベルマーレユースの練習に参加する機会があり、その際に当時のユース監督、曺貴裁(現 京都サンガF.C.監督)の目に留まりました。
そして中学3年生の時には、湘南ベルマーレユースから正式にオファーを受け、さらに神奈川県中体連選抜にも選出されるなど、彼の才能が徐々に認められるようになりました。
神奈川県立金井高等学校進学と同時に湘南ベルマーレユースに入団。高校2年時に第64回国民体育大会(青森県)に出場し、神奈川県少年選抜のキャプテンとしてチームを優勝に導きました。
湘南ベルマーレ
2010年、湘南ベルマーレの2種登録選手だった遠藤航選手は、その年の6月5日に山形で開催された2010Jリーグヤマザキナビスコカップ Bグループ 第6節のモンテディオ山形戦で、後半からの出場を果たし、Jリーグでのデビューを飾りました。
さらに、同年の9月18日には、ホームスタジアム 平塚競技場で行われたJ1 第23節の川崎フロンターレ戦に出場し、J1リーグでの初出場を記録しました。
2011年、遠藤航選手は湘南ベルマーレのトップチームに昇格。当時の監督であった反町康治(現在は日本サッカー協会技術委員長)のもとで、センターバックのポジションで起用されました。その年、彼はJ2リーグで34試合に出場し、1ゴールを記録するなどの活躍を見せました。
2012年シーズンは、ユース時代からの恩師である曺貴裁が湘南ベルマーレの監督に就任。19歳ながらキャプテンとしてチームを率いることになる。ディフェンダーながら、7ゴールを決めるなど攻守の両面での活躍を見せ、チームのJ1昇格に大きく貢献しました。
2013年、湘南ベルマーレがJ1昇格したシーズン、遠藤航選手はチームの主力として大きな期待を背負っていました。しかし、2月のキャンプ中に負傷し、長期離脱を余儀なくされます。
ケガの影響で、シーズン初出場は7月10日のJ1 第15節の柏レイソル戦。彼は17試合3ゴールという活躍を見せましたが、チームは苦しい戦いが続き、1年でJ2に降格してしまいます。
2014年、J2に降格した湘南ベルマーレ。開幕から14連勝という驚異的なスタートダッシュに成功。その勢いはシーズンを通して維持され、最終的に31勝8分3敗、勝ち点101という圧倒的な成績でJ2を制覇し、1年でのJ1復帰を果たしました。遠藤航選手は38試合に出場し7ゴールをマークしました。
2015年、湘南での活躍が高く評価され、「EAFF東アジアカップ2015」の日本代表のメンバーに初選出されました。そして、2015年8月2日の北朝鮮戦で、フル代表としてのデビューを飾りました。
2015シーズンはJ1 8位という好成績で終えた湘南ベルマーレ。そしてシーズン終了後、遠藤航選手はさらなるステップアップを目指し、浦和レッズへの完全移籍を決意するのでした。
浦和レッズ
2016年 遠藤航選手は、湘南ベルマーレから浦和レッズに完全移籍しました。2016年2月24日、「AFCチャンピオンズリーグ2016」第1節のシドニーFC戦で途中出場して浦和でのデビューを飾ります。
2016年10月15日、埼玉スタジアム2〇〇2で行われた「JリーグYBCルヴァンカップ」決勝のガンバ大阪戦。PK戦までもつれ込んだ大一番。彼は5人目のキッカーとしてゴールを決め、プロ入り後初めてのタイトル獲得しました。
2017シーズンは、特に「AFCチャンピオンズリーグ」での活躍が目立ちました。チームはこの大会2回目となる優勝を果たしました。そして2018年の夏、彼のプロキャリア初となる海外挑戦は、ベルギー1部リーグ シント=トロイデンVVへの完全移籍という形で実現しました。
リーグ | リーグ戦 | リーグカップ | 天皇杯 | |||
J1 | 127試合 | 13ゴール | 11試合 | 0ゴール | 6試合 | 0ゴール |
J2 | 104試合 | 15ゴール | 6試合 | 0ゴール |
シント=トロイデンVV
2018年7月、シント=トロイデンVVへ完全移籍。第2節 KRCヘンクとのダービーマッチでデビューし、移籍後初ゴールを決めました。シント=トロイデンVVでの在籍期間は約1年で、その間にリーグ戦28試合に出場し、2ゴールを記録しました。
なお、当時のシント=トロイデンVVは、浦和でチームメイトだった関根貴大をはじめ、冨安健洋、鎌田大地、木下康介が所属していました。
チーム | リーグ | リーグ戦 | カップ戦 | ||||
シント=トロイデンVV | ベルギーリーグ | 29試合 | 2ゴール | 2試合 | 0ゴール |
シュトゥットガルト
2019年8月、遠藤航選手はベルギー シント=トロイデンVVからドイツ ブンデスリーガ2部に所属していたシュトゥットガルトへ、2020年6月までの期限付き移籍で加入することが発表されました。彼のシュトゥットガルトでのデビューは、2019年11月3日のSGディナモ・ドレスデン戦で、試合終了間際に出場します。
ドイツでの1年目のシーズン、2019/20では、21試合に出場し1ゴールを記録。彼の活躍もありチームは2シーズンぶりの1部昇格を果たします。そして、2020年4月に、期限付き移籍から完全移籍へと移行することが発表されました。
2年目の2020/21シーズンは、2021年2月27日に行われた第23節のシャルケ戦で、ブンデスリーガでの初ゴールを含む2ゴールを記録し、チームの勝利に大きく貢献。リーグ戦33試合出場で3ゴールという実績を残しました。
フィジカルの強さが求められるブンデスリーガにおいて、強靭なフィジカルを持つ選手が多いブンデスリーガの中で、デュエルでの勝利数1位「デュエル王」となります。
3年目の2021/22シーズンは、キャプテンとしてチームを牽引し、33試合出場して4ゴール。厳しい残留争いをする中で迎えた最終節のケルン戦。1部残留をかけた大一番で、決勝ゴールを決めます。さらに、デュエルでの勝利数がリーグ1位となり、2シーズン連続で「デュエル王」を称号も手に入れました。
4年目、2022/23シーズンもキャプテンの役割を果たしながら、ブンデスリーガで33試合5ゴールという成績を残します。また、DFBポカールでは5試合に出場し1ゴールを記録。チームは準決勝進出を果たしますが、長谷部誠、鎌田大地擁するフランクフルトに敗れました。
リーグ戦では16位に終わり、1部残留プレーオフを戦うことに。ハンブルガーSVとのプレーオフでは、好守にわたって活躍し、シュトゥットガルトの1部残留に貢献しました。
そして迎えた2023/24シーズン。遠藤航選手は、8月12日にDFBポカール1回戦のピッチに立ち、フル出場して1ゴールを決めています。そのわずか4日後の8月16日、彼の姿は、ドイツのシュトゥットガルトでなく、イギリス リヴァプールにありました。
リーグ | リーグ戦 | DFBポカール | |||
ブンデスリーガ | 99試合 | 12ゴール | 11試合 | 2ゴール | |
ブンデスリーガ(2) | 21試合 | 1ゴール | 1試合 | 0ゴール |
リヴァプール
2023年8月18日、遠藤航選手のキャリアに新たなページが加わります。シュツットガルトからイングランドの名門クラブ、リヴァプールへの完全移籍が発表されました。彼とリヴァプールとの契約期間は「4年」。新たなチャレンジの舞台で彼が背負う背番号は「3番」となりました。
この移籍発表の翌日の8月19日、リヴァプールのホームスタジアム、アンフィールドでのプレミアリーグ第2節ボーンマス戦に後半途中から出場。早くもリヴァプールでのデビュー戦を飾りました。この電撃的な移籍とデビューは、世界中のサッカーファンやメディアから大きな注目を集めており、今後のさらなる活躍が期待されています。
日本代表
2015年7月23日、「EAFF東アジアカップ2015」に出場する日本代表メンバーに初選出されます。デュエルを重視するハリルホジッチ監督の下、遠藤選手はそのチャンスをしっかりと掴み、8月2日の北朝鮮戦でフル代表としてのデビューを飾りました。
遠藤航選手は、これまで各年代別の日本代表としての経験を積み重ねてきました。2016年には「リオデジャネイロ オリンピック」のU-23日本代表のキャプテンとして選出。彼は3試合すべてでフル出場しましたが、チームはグループリーグ敗退という結果に終わりました。
2018年6月「FIFAワールドカップ ロシア2018」のメンバーに選出され、初めてワールドカップのメンバー入りしたが、試合出場は叶いませんでした。
2019年1月「AFC アジアカップ UAE 2019」のメンバーに選出された。しかし、準決勝で左太ももの裏を痛めカタールとの決勝戦は出場できず、チームは敗れて準優勝となった。同年10月10日「2022 FIFAワールドカップ アジア 2次予選」のモンゴル戦でフル代表初ゴールを記録しました。
2021年、オーバーエイジ枠として「東京オリンピック」の代表メンバー入り。惜しくもメダル獲得とはならなかったが、チームをベスト4に導く活躍を見せた。2022年は「FIFAワールドカップカタール2022」でも全試合出場。森保監督率いる日本代表は、ドイツ、スペインを撃破するという世界的なインパクトを残した。
そして2023年6月13日、吉田麻也から日本代表のキャプテンを引き継いだ。6月20日、ペルーとの国際親善試合でキャプテンとして出場しました。
年 | 試合 | 出場 | 得点 | 監督 | ||
2015年 | EAFF東アジアカップ2015 | 5試合 | 0ゴール | ハリルホジッチ | ||
2016年 | キリンカップサッカー2016 | 2試合 | 0ゴール | ハリルホジッチ | ||
2017年 | 4試合 | 0ゴール | ハリルホジッチ | |||
2018年 | 2018 FIFAワールドカップ | 4試合 | 0ゴール | ハリルホジッチ→西野朗→森保一 | ||
2019年 | AFCアジアカップ2019/2022 FIFA W杯アジア予選 | 7試合 | 1ゴール | 森保一 | ||
2020年 | 3試合 | 0ゴール | 森保一 | |||
2021年 | 9試合 | 1ゴール | 森保一 | |||
2022年 | 2022 FIFAワールドカップ | 13試合 | 0ゴール | 森保一 | ||
2023年 | 国際親善試合 | 3試合 | 0ゴール | 森保一 | ||
通算 | 50試合 | 2ゴール |
主なタイトル
2016年 J1リーグ2ndステージ 優勝/Jリーグ MVP(浦和)
2016年 JリーグYBCルヴァンカップ 優勝(浦和)
2017年 AFCチャンピオンリーグ 優勝(浦和)
2017年 スルガ銀行チャンピオンシップ 優勝(浦和)
Q&A
Q1: 遠藤航選手ってどんな選手?
A: 遠藤航選手は、日本代表として中盤のポジションでその実力を発揮しています。強固なデュエル能力を持ち合わせており、ピッチ上でのリーダーシップも彼の大きな魅力の一つです。2023年6月には、第2次森保ジャパンのキャプテンに就任しました。
Q2: リヴァプールってどんなチーム?
A: リヴァプールは、イングランドのプレミアリーグに所属するチームで、その歴史や実績から世界的に有名な名門クラブです。ホームスタジアムは「アンフィールド」。赤いユニフォームでプレーする選手たちをサポートする熱狂的なファンが知られています。このクラブの愛称は「レッズ(The Reds)」と呼ばれています。
Q3: リヴァプールの試合はどこで観られるの?
A: リヴァプールの試合を観たいなら、プレミアリーグ全試合を配信している「SPOTV NOW」に加入すること必要です。国内カップ戦のFAカップも「SPOTV NOW」での配信が決定しています。
「ABEMA」では注目試合を放送・配信していますが、リヴァプールの全試合を観ることができません。なお、リーグカップのカラバオカップは「DAZN」で配信しています。