Jリーグドラマがあったんです!!
「Jリーグドラマ」まさかのゴールデンタイムで全国放送!!
1993年「Jリーグバブル」の恐ろしさはそれに乗っかる人々。同年5月15日に日本中を熱狂させたJリーグ開幕戦、それは新たな時代のホイッスルが鳴るのと同時に終了の笛もなっていたかもしれません。しかし時代の寵児として持ち上げられた「Jリーグ」というコンテンツは、もはや止まることを許してはくれません。そして各テレビ局はドラマ制作の企画が立ち上がるのでした📡
開幕から半年後の10月、TBS系列、テレビ朝日系列、日本テレビ系列の順番で、テレビマン渾身の3本のドラマ作品がゴールデンタイムで全国放送されました。その結果は「大コケ」というにもほどがあるほどの「特大コケ」で、その惨状をひとつひとつ見ていこうと思います📺
放送日:1993年10月14日ー12月23日(全11話)
放送枠:木曜20時枠
出演:大鶴義丹/寺脇康文/西田尚美/大寶智子/マルシア/きたろう
制作:MBS(毎日放送)/アミューズ/アスプロデュース
⚽「青春オフサイド!女教師と熱血イレブン」⚽
放送日:1993年10月19日ー11月9日(全4話)
放送枠:火曜20時枠
出演:かたせ梨乃/菊池健一郎/布施博/丹波哲郎/伊藤美奈子/金子賢
制作:ABC(朝日放送)/エースプランナーズ
⚽「もうひとつのJリーグ」⚽
放送日:1993年10月22日ー12月3日(全5話)
放送枠:金曜20時枠
出演:榊原利彦/高橋由美子/中上雅巳/持田真樹/長塚京三/伊藤かずえ
制作:東宝
「オレたちのオーレ!」
「Jリーグバブル」真っ只中の1993年は、至る所で「WE ARE THE CHAMP〜THE NAME OF THE GAME〜」が流れていたような記憶があります。「オーレ、オーレ、オーレ、ウィーアー・ザ・チャーンピオン、ウィーアー・ザ・チャーンピオン」🎵
この曲はフジテレビ系列のJリーグ中継のイメージソングだったこともあり、その後もサッカー関連番組でも使用されていたのでお馴染みだと思います。しかし「日本サッカー協会公認 ’93日本代表オフィシャル応援歌」でもあったとは知りませんでした。
そんな歌詞を着想にしたのか、先陣を切って1993年10月14日に放送をスタートしたのが『オレたちのオーレ!』です。MBS(毎日放送)が制作局としてTBS系列で毎週木曜20時枠というゴールデンタイムでの全国放送です。
この作品は、サッカーの要素だけでなく地域おこし(「第2の鹿島アントラーズ」を目指す町長)やそれを通じた人間模様が描かれたほか、サブタイトルからも分かりように「陽気で軟派」「サッカーに熱狂する国民性」「露出度の高い女性」といった日本人による「ブラジル人あるある」的な要素がストーリーに反映されていました。
当初は半年間の放送を予定していたのですが、12月9日放送回で視聴率が「5%」を記録するなど低迷したため、11話で打ち切られました😢
- アミーゴのコンビは脳天気
- 帰るぜ!黄金の国
- 町から3億!今宵はサンバ
- 変な入団テスト!?
- ちぎれたミサンガ
- アミーゴの危機!!
- 衝撃の一夜!!修と祐子が…ゴールが恐い!! 蹴れない男
- 天才ドリブラーに修激怒!! ゆがんだ愛に島田おぼれる
- チーム見捨てる修に島田ムカムカッ!! 祐子とモニカ恋の対決!! 泣くのは…
- 決戦
- アミーゴ
実はこの作品は、別のドラマを生み出していたことでも知られています。「大鶴義丹」と「マルシア」は、ブラジルでプレーするサッカー選手と日系ブラジル人の女の子という設定で共演し、マルシアが大鶴にポルトガル語を、逆に大鶴がマルシアに日本語などを教えているうちに意気投合して、翌1994年に結婚するきっかけになったそうです。ですが、2004年に離婚😥
さらに当時モデルとした活躍していた「西田尚美」が初めてドラマ出演した作品でもあります。いきなりのヒロイン役に抜擢だったようで、テレビ朝日のインタビュー記事で「台本の読み方もわからないし、何であのとき受けちゃったんだろうなあって。『早く終わって』という願いしかなかったです。」と語っており、彼女の願いが叶って(?)11話で打ち切りになってしまいました😲
「青春オフサイド!女教師と熱血イレブン」
タイトルが凄い。時代って怖いですね。もはや日活のピンク映画かと思わせるような作品名です。「青春オフサイド!女教師と熱血イレブン」は、ABC(朝日放送)が制作しテレビ朝日系列で1993年10月19日から11月9日まで放送されました。このドラマも低視聴率でしたが、全4話で完結する予定での放送だったようで、大ケガはしなかったようです😳
舞台は学校で「かたせ梨乃」が女教師役で、「菊池健一郎」が生徒役を演じたようです。ストーリーなどが全然検索に出てこないので、勝手に想像して書きます。
『やる気なく勝てないサッカー部がある高校に女教師が赴任してくる。サッカーに対する情熱を部員に伝えると結果を出し始めるサッカー部。そこには教師と生徒という垣根という名の「オフサイド」を越えた愛が生まれるのでした』といったところだと思います。きっと🧐
「もうひとつのJリーグ」
最後に紹介するのは『もうひとつのJリーグ』。日本テレビ系列で1993年10月22日から12月3日まで金曜20時枠に放送されました。当初は全11話での放送が予定されていましたが、視聴率の低迷と同年11月下旬に「バレーボール ワールドグランドチャンピオンズカップ」放送のため2週間にわたって番組が休止、そして再開直後の「第5話」で打ち切り。最終話の12月3日放送回の視聴率は「4.6%」😢
このドラマの設定はがっつり「Jリーグ」です。Jリーグのサテライトリーグに参加する架空のチーム「東京セインツ」の選手たちの青春を描き、「ヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)」の全面協力のもと制作されました。
実際にサッカーをプレーすることができるタレントをオーディションにより採用し、ヴェルディ川崎に所属していた「永井秀樹」や「阿部良則」らを登場させるなど、本物らしさを強調した演出にしようと試みられたようです。コーナーキックをクレーン撮影してたりして、海外のスポーツ映画のようでカッコイ映像だった記憶があります。内容は全然覚えてませんが🎬
日本テレビ系列の金曜8時枠と言えば、「太陽にほえろ!」「あぶない刑事」「刑事貴族」と日テレ伝説の刑事ドラマ枠でした。前の番組も松方弘樹主演の「はだかの刑事」だったので、まさか「Jリーグドラマ」を編成するとは思いませんでした。
制作は東宝で、監督の「原隆仁」「藤得悦」は数々の刑事ドラマを手掛け、脚本の「深沢正樹」も多くの2時間ドラマなどを執筆するなど、精鋭スタッフが集結しましたが,,,このドラマ制作で「Jリーグは二度とドラマに関わらないぞ」と思った関係者は多くいたはずです😭😭😭
「もうひとつのJリーグ/オリジナル・サウンドトラック」が検索でヒット!主演の「榊原利彦」が歌っているそうです💿
どんなドラマだったのかもう一度見たいなと思っているのですが、各局の動画配信サービスでも観ることが出来ないんですよね😢